病院に入院していた父。
この日は退院の手続きをし、その足でショートステイへ向かいました。
入院する前の父は杖をつき遅いながらも歩いていましたが、久しぶりに会った父は車椅子に座り以前より体が小さくなったように感じました。
私に会うと、手を合わせ『来てくれてありがとう』と泣き出しました。
親が泣くのを見るのはちょっと複雑な心境。
病院のロビーにはショートステイでお世話になる施設の方がいらして、バルーンが取れていない父を車で送迎してくださいました。(母と私も同乗)
父は車の中で何度も『どこに行くんや』『遠いな』と言い、その度に私は『特養に行くよ』『そうやな〜ちょっと遠いかな』と返事。
家に帰れないことをかなり不安に思ってることが伝わってきました。
『お母さん(私の母)には迷惑掛けてばっかりで・・・』と泣いたり。
父からずーーーっと苦労を掛けられ続けた母。
母(家族)の言うことを全く聞かず自分勝手に生きてきた父。
母は父に対して愛情ではなく憎しみしかないようでした。
父の方を全く見ようとはしないし、父が母に話しかけても話そうとはしませんでした。
そういう父と母を見ていると、あんなに憎かった父ですが、何とも言えない気持ちになりました。
父に対して思うことはたくさんあります。
私は父が認知症になったとき『自分が今までしてきたことを全て忘れるつもりか』と言ったこともあります。
それでもああいう父の姿を見ると・・・。
でもそう思うのは、私は父の介護をしていないから。
毎日わがまましか言わない、言うことをきかない、エラそうにしか言わない父と一緒にいる母は心と体が疲れてしまったんだと思います。
施設から帰る前に、父に会ってから帰りました。
その時父に『どれぐらいここにおったらええ?』と聞かれ『管が入ってるから落ち着くまでかな』『じゃあ2〜3日と思っとくわな』と言われ返答に困ると、施設の方が助け舟を出してくれました。
施設の方は、入居される方がこういう質問をされるのをよく見ているのかもしれません。
この日は退院の手続きをし、ショートステイの施設へ行っただけなのに家に着くと疲れがドッと出て横にならずにはいられませんでした。
父が他人ならとっくの昔に絶縁しています。
面倒くさいことから逃げ、自分勝手に生きてきた父と、母も離婚しようと思えば離婚出来たはずなのに、いまだに夫婦でいる理由は見当たりません。
親子も複雑やけど、夫婦はもっと複雑なのかもしれません。
これから先、父を許せる日がくるといいけど、そういう日は来るのかな?
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